奈良博三昧展が日本の博物館のあり方を変えるかもしれないほど楽しかった件

博物館

歴史の扉へようこそ。旅人です!

先日、奈良国立博物館で開催中の奈良博三昧展へ行ってきました。

僕は今まで幾度となく博物館へ足を運んできましたが、

今までで一番「楽しい」と思える博物館展示でした!

というのも、他の展示にはない色々な仕掛けが施してあったからです。

この展示スタイルが日本中の他の博物館にも広がると、タイトルの通り日本の博物館のあり方も変わるかもしれない、と思いました。

今回の記事では、奈良博三昧展の画期的なポイントついて解説します。

殻を破った広報

まずはこちらの公式ビジュアルを見てください。

初めて見た時、ふざけているのかなと思ってしまいました(笑)

しかし、この「殻を破った広報」こそが最初のポイントだと思うのです。

真面目なイメージのある博物館がこんなビジュアルを発表すると、ギャップがすごいですよね。

博物館に興味のない層にも「なんだこれは」と目につく

という意味でこの広報は成功していると思います!

写真撮影OK

2つ目のポイントは「写真撮影OK」という点です。

あまり博物館へ行ったことのない方はわからないかもしれないですが、

日本の博物館では写真撮影NGなところがほとんどです。

しかし、このSNS時代に作品の感想をUPしようと思うとどうしても作品の写真を添えたい時があります。

もちろん、公式アカウントが写真付きのツイートを呟いてくれたら、それを引用RTする形で紹介もできますが、やはり手間ですし、自分の紹介したい作品を呟いてくれるかどうかもわかりません。

その点、今回の展示は撮影OKなので、

思う存分感想をSNSでUPできる

わけです。

これが、クチコミ効果を生むわけですね。

子供も楽しめる工夫

子供向け解説

例えば、「仏教ってなに?」とお子さんから質問されると、ドキッとするパパ・ママは多いのではないでしょうか。

というのも、

子供の質問はストレートな分、本質に迫ったもの

だからです。

今回の展示では、展示物を見ながら、子供に湧くであろう質問の答えをわかりやすく解説してくれています。

なんなら、大人も勉強になるわかりやすい解説。これも一般的な博物館展示にはない点でしょう。

ざんまいず

展示物をモデルにしたゆるキャラたち。奈良博の公式キャラクター:ざんまいずです。

今回の展示は、難しい仏教美術を子供でも楽しめるよう、色々な工夫がしてあります。ざんまいずもその一環でしょう。

圧巻の展示

そして、展示物そのものがすごくなければ元も子もないわけですが、

本展の展示は歴史・仏教ファンにとっても素晴らしい逸品ばかりでした!

少し多いですが、僕が特によかったと思うものをご紹介します。

第1章 ブッダの造形

第2章 飛鳥・白鳳・天平の古代寺院

第3章 写経に込められた祈り

第4章 密教の聖教とみほとけ

第5章 仏教儀礼の荘厳

第6章 地獄極楽と浄土教の美術

第7章 神と仏が織りなす美

第8章 高僧のすがた

第9章 南都ゆかりの仏教美術

第10章 奈良博コレクション三昧

アクセス

近鉄奈良駅から徒歩15分。令和3年(2021)9月12日(日)まで。

まとめ〜日本の博物館を変えるさきがけとなるか〜

  • 殻を破った広報で初心者の目を引く
  • 写真撮影OKでSNS上の話題を作る
  • わかりやすい展示で子供も楽しめる
  • 貴重な展示物が目白押し!

全てに共通するのは、

初めての人(基礎知識のない人)にいかに楽しんでもらえるか、という初心者ファーストの精神

だと思います。

初心者の「初めての博物館体験」になり、仏教美術や歴史の魅力に気づくことができます。

中には歴史ファンになってくれる方もいるでしょう。こうした人々は長期的なお客さんになります。結果的に博物館に資金が集まり、文化財保全につながって、

日本の文化財の幸せなループ

ができるのではないでしょうか。

僕自身、この奈良博三昧展は今までで一番楽しい展覧会でした。この展示スタイルが日本の他の博物館にも広がってほしい、そして日本の歴史・芸術への理解のハードルが下がり、もっと裾野が広がってほしいなと思います。

長くなりましたが、最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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